
マハーバーラタの登場人物の中に、ビーシュマという人物が居ます。彼は、人格者で武術の名手でもありました。彼は、自分がいずれ結婚すれば、その子供達により、跡目争いがおこるであろう事を危惧して、一生独り身であるという誓いを立てた偉大な人であったのです。
ビーシュマは、神から愛された五兄弟の親代わりでもありました。バンダヴァ兄弟も心より慕っていたのです。誰からも尊敬の念を受けていたのです。
ですが、いざパンダヴァー兄弟たちが、戦になった時、事もあろうに化身クリシュナや兄弟達と敵対することになってしまったのです。それは、本当は本意ではなかったに違いありません。ですが、ビーシュマは、日頃より、住まいや、食事の世話になっているという理由で、カウラヴァーに恩義を感じていたのです。
ここは、とても大事な所です。ビーシュマもクリシュナを神と認めていたのです。ですが、彼のような人格者でさえ、神より世俗的繋がりを、優先させてしまったのです。結局ビーシュマは、アルジュナの弓の矢に射られて死んで行くのです。
人は神を信じると誰しもがたやすく、口にします。
ですが、パンダヴァー兄弟のように、神を最も重きに置く人は、本当にまれなのだそうです。